サブスクリプションサービスは、商品などを定額課金により一定期間利用できるサービスです。企業には安定的な売上獲得、顧客にはお得さや手軽さなどのメリットがある一方、注意すべき点もあります。今回はサブスクの市場規模や事例など、そのポイントを解説します。
サブスク市場は近年も急速に拡大。国内市場は1兆円に近づく勢いに
商品を一定期間、定額課金で利用できるサブスクリプションサービス(以下サブスク)市場は、デジタルコンテンツ業界を中心に2010年代中頃から規模を拡大してきました。
近年では、衣・食・住など日常生活に欠かせないものを提供する業界でも、継続的にサービスを提供するサブスクが広がっており、サブスクのプラットフォーム事業者も多く登場しています。
日経BPの「日経クロストレンド」が発表したマーケティング・消費者トレンド・テクノロジーの潮流を見極める「トレンドマップ2024上半期ランキング」では、マーケティング分野で将来スコアがもっと伸び、今後の成長が期待されるものとして、「サブスクリプション型コマース」が挙げられました。このことからも、サブスクにはいまだ多くの企業にとってビジネスチャンスの可能性を秘めていることが伺えます。また、矢野経済研究所の調査によれば、2024年の国内サブスク市場は前年比4.2%増の9,831億円になると予測されています。サブスク市場は今や1兆円に迫る勢いで成長しており、今後さらなる成長の余地が大きいと見込んでいます。
サブスク事例は多々あるも要注意!メリットだけでなくデメリットも
近年、サブスクサービスを導入する企業は急速に増えています。例えばパナソニックでは、小型食洗器「SOLOTA」を月額1,290円(税込)で提供するサービスをスタートさせており、サブスクの対象となるのは、サービスだけでなく「ハード」にも及び、その裾野は広がりつつあります。
また特定のジャンルに向けた「ニッチ化」も進んでいるようで、花王が2024年4月に発売したスキンケアブランド「Qurel(キュレル)」では、月額3,980円(税込)から、乾燥性敏感肌向けの化粧液を定期的に届けるサービスを開始しています。ブランド初となるサブスク事業で、化粧液を顔などに吹き付ける専用機器とセットで提供するなどの理由で注目を集めています。
さらなる市場の拡大をみせるサブスクサービスですが、メリットもあればデメリットもあります。メリットは「毎月継続して安定した売上を得られる」「利用のハードルが低いため新規顧客を獲得しやすい」「利用者のデータを分析・活用できる」「既存顧客を優良顧客へ育成可能」などが挙げられます。
一方、デメリットとしては「スタートアップ時のコスト(イニシャルコスト)が高い」「利益が出るまでに時間がかかる」「顧客数が伸び悩むとビジネスの継続が難しい」などが考えられます。
最近注目の市場ですが、安易な参入にはリスクの可能性もあるでしょう。動画や音楽など定番以外にも、家具家電やクリーニングなどを提供するサービス等、多様化しています。
皆さんのサービスにも「サブスク」が活用できそうか、この機会に検討してみてもよいかもしれませんね!
公式LINEからもお問合せや相談予約可能です♪
お困りごとの呟きもお気軽にどうぞ!