法人であれ、個人事業主であれ、新たに事業を行う際には口座が必要になりますね。

法人の場合は法人名で口座開設しますので必ず新規で口座開設を行いますが、個人事業主の場合は普段お使いの個人名義の口座をそのまま活用されるケースも多々あります。

これに関しては経理上、後々非常に煩雑になることが予想されますので、弊社のお客様、創業相談に来てくださった方々には、事業用の口座を必ず新しく用意することを強くお勧めしています。

さて、そんな中でゆうちょ銀行での口座開設についてご相談がありましたので、この記事を読んでくださっている皆さんにも情報共有しておきたいと思います。
まず、個人事業主の口座開設でよく聞かれるのが、屋号ありで口座開設できるかどうかです。

屋号とは

確定申告や開業届など、個人事業主が届出をする書類でよく目にする「屋号」。
法人の会社名(商号)とは異なり必須ではありませんので、屋号って何?と馴染みがない方も多いようですね。
屋号とは、個人事業の名前のことで、法人における会社名が個人事業主の屋号にあたると言えばイメージしやすいでしょうか。また屋号は必ずつけなければならないものではなく、お店を経営していたり事務所を開いている方はあった方が便利ですが、フリーランスやブログ等のアフェリエイト収入を主軸としている方などは個人名で十分ということで、屋号をもっていないことも多いです。

屋号つきの口座を開設したい場合

ゆうちょ銀行で個人事業主が口座開設するメリット

全国にATMがあり充実している
最大の特長として、「日本全国どこでも見つけることができる」ということが挙げられます。都市銀行もどこにでもあるんじゃ…と思いがちですが、都市銀行は都市にしかないことも多々あるようです。その点、ゆうちょ銀行は地方でも至る所にありますので安心ですね。

利用者が多い
前述の通り、ゆうちょ銀行は全国にある分、法人・個人ともに全国的に利用者が多い銀行です。したがって、皆さんのお客様がゆうちょ銀行を利用しているケースも大いに考えられますね。

◆屋号つき・屋号のみの口座が作れる
これが今回の本題ですが、屋号つき・屋号のみの口座が開設できるのはゆうちょ銀行一択となっています。自身での管理がしやすいということもありますが、クライアントさんからの信頼を受けやすいのが大きなメリットとなります。

ゆうちょ銀行の口座開設の仕方

屋号なしの場合
屋号なしの口座、つまり普通の本人名義の口座は「総合口座」となります。
・本人確認書類(免許証など)
・印鑑

上記2点を持って窓口に行けば、それだけでその日のうちに口座開設が可能です。

キャッシュカードのみ後に書留郵便で郵送されてきますので、その点はご注意ください。(これはゆうちょ銀行に限らずどこでもそのパターンが多いです)

◆屋号付き・屋号のみの口座をつくる場合
この場合も同じく窓口へ行く必要があります。
注意点としては、「屋号つき・屋号のみ」の口座は総合口座ではなく「振替口座」となります。振替口座は利子がつかず、通帳もキャッシュカードもありません。当座のような特殊な口座になってしまいますのでご注意ください。
キャッシュカードがないので、お金を出す際は窓口で受け取るか、他の口座へ振り込みをし、そこから引き出すという流れになります。
郵便局の空いている時間に行くのは手間がかかるし、他の銀行口座に振り込むとなると手数料がかかりますので、そういった懸念がある場合は、併せて総合口座を持つと良いでしょう。
一定の条件はありますが、月5回までゆうちょ銀行の口座間の振替が無料で行えます。ATMがない振替口座からATMが使える総合口座へ、月5回まで無料でお金の移動ができますので、そういった意味で振替口座を開設する方は総合口座も併せて開設する方が良いでしょう。

振替口座の開設に際しては下記の持ち物の準備が必要になります。



【持ち物】

※変更が生じている可能性がありますので、事前にご確認くださいね!

・本人確認書類(免許証など)
・印鑑
・税務署の受付印が押されている開業届
・屋号で活動していることがわかる資料(パンフレットなど)

上記4点を持って窓口に行けば開設でき、その場で振替口座の記号と番号が交付されますが、この段階ではまだこれらは使えません。
審査があり、「振替口座開設のお知らせ」が送られてくるまでは外部の方にはお伝えしないようご注意ください。このお知らせは書留郵便で申し込みから2週間ほどで届くようですので、そのタイミングで振替口座が開設されたと認識すればOKでしょう。

総合口座、振替口座、いずれを活用される場合でも、インターネットで照会や振込をしたい場合は、併せて「ゆうちょダイレクト」に登録をしておいた方が便利です。利用できるようになるまでに数日かかるようですので、後日登録せず、口座開設のために窓口に行ったタイミングで一緒に申し込んでおくのが無駄がなくて良いと思います。

ゆうちょ銀行振替口座

ゆうちょ銀行総合口座

ゆうちょダイレクト

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